有効牌と枚数


麻雀は手牌のうち1枚不要な牌を捨てる作業の繰り返しです。
前回アガリやすさを最優先して打牌を選択することが基本だと言いました。

では、具体的に何を指標にして選択すれば良いのでしょうか。

1.枚数と確率

例1

例1は が余程危険でない限り を切ります。

改めて考えてみましょう。なぜ を切るのが間違いなのか。

もちろん を切ったほうが待ちが良いからですね。
実際に比較してみましょう。

 

  待ち

   待ち

待ちの枚数としては上が7枚、下が3枚です。 もちろん他家の手牌や王牌に何枚かまぎれているでしょうから、 純粋に7枚、3枚が残っているわけではありません。

が山に1枚も残っていないこともありえます。

しかし実際に山に残っている枚数を確実に知る方法はありません。
私達は超能力者ではないのですから。

現実的には、7枚と3枚という理想値での比較をし、 待ちにした方が有利、と判断して良いでしょう。

「枚数が多ければ多いほど有利」なのは麻雀の基本原理です。
この基本を無視して麻雀で勝つことなどできません。


   の方が待ちの枚数が多い

 = の方があがれる確率が高い

 = に受けたほうが得をすることが多い

このような思考で麻雀を打つことが大切です。
麻雀は勘の良さを競うゲームではなく、損得感覚の鋭さを競うゲームなのです。

2.受け入れ枚数

例1はテンパイしていた場合の待ちを比較しましたが、 テンパイしていない手牌においても枚数の多い・少ないで手牌を比較できれば捨てるべき牌が明確なります。

もう一度この図を持ち出しましょう。

アガリまで遠い段階で、直接アガリまでの最短を考えるのは難しい。まずは次のステップ(リャンシャンテンならイーシャンテン)までの最短距離を目指し、できるだけ早くアガリに近づけることを考えます。

アガリやすさを枚数で考えるもっとも簡単な方法は、シャンテン数を下げることのできる牌の枚数で比較することです。


例2

例2はリャンシャンテンの手牌です。
この手でイーシャンテンになるツモ牌を羅列すると

の 7種23枚です。

これが「イーシャンテンへの受け入れ枚数」です。


例3

例3は例2とほとんど同じ形ですが、
チートイツでもリャンシャンテンなので

 牌は13種35枚。

例2よりもずっと受け入れ枚数が多く、
例2より例3の方が良い形であることは明白です。

このように、受け入れ枚数を数えることで手牌を定量的に評価することができます。

受け入れ枚数による評価は、以後の講座で何回もやります。

3.好形変化

 ツモ

先ほど枚数で示したとおり、

例2の形で

を引いた場合 を切れば
シャンテン数はリャンシャンテンのままですが、受け入れ枚数は増えるので

も有効牌だと考えなくてはいけません。

有効牌には

A:シャンテン数を下げる牌(受け入れ
B:Aの枚数を増やす牌(好形変化

の2種類あるということです。


例4   ポン   ツモ

例4は待ち取りの選択です。

現状のシャンポン待ちも、 を切ってのカンチャン待ちも受け入れ枚数は4枚で同じです。
そこで好形変化を比較します。

  ツモ で枚数UP

  ツモ で枚数UP

三面変化があるぶん、シャンポンに受けるのが正解でしょう。

このように受け入れ枚数に差がない場合は好形変化の枚数を比較するという手法があります。ここで大切なのは、受け入れ枚数のほうが好形変化の枚数よりも価値が高いということです。

まず受け入れ枚数だけを比較するのが牌効率の基本です。

 

A : シャンテン数を下げる牌(受け入れ

B : Aの枚数を増やす牌(好形変化

まれにAとBを同等に扱い、" A + B " で枚数を比較する人がいます。
勘違いしやすいので気をつけましょう。


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