浮き牌の理論
34種ある麻雀の牌が、単独で持つ機能を考えましょう。
1.基本牌理
トイツ・コーツになる確率は34種全て同じです。
ただしトイツ→コーツへの変化は鳴きやすい(場に出やすい)
字牌、端に近い牌が有利になります。
ところがシュンツ構成能力は真ん中に近い牌ほど有利です。
字牌に至ってはコーツしか作ることができません。
面前を前提とするならば、
<面子構成能力>
> > > 字牌
このようにランク分けすることができます。
画像はマンズですが、ソーズ・ピンズももちろん同じです。
内側の牌ほど価値がある、と認識しておきましょう。
字牌の価値は単純に、コーツにして役のつく牌の価値が高く
ダブ東・ダブ南 > 役牌 > オタ風牌
です。鳴いて1ファン確保できる役牌の価値はかなり高く、 老頭牌(一九牌)よりも重要なことが多いのですが 場に1枚でも切られると価値は大きく下がり、 2枚目が見えると、ほとんど役に立ちません。
持つのならば安全牌として抱えるケースがほとんどでしょう。
2.牌の相互作用
孤立した数牌でも、3つ離れた牌の組み合わせは好ましくないとされます。
特に1・4 6・9の組み合わせはそれぞれ1、9がほとんど価値のない牌になります。
→受け入れは ~ (重なりを除くと 1枚の受け入れと同じ)
→受け入れは ~ (重なりを除くと 1枚の受け入れと同じ)
14から1が役立つのは2356、2335など4枚引いて二面子になるときだけです。
3つ離れた数牌の組み合わせをスジと言います。
スジで牌を持つと、片方の牌の価値が下がるという法則があります。
最も顕著なのが1-4、6-9の組み合わせであり、
2-5、3-6、4-7、5-8の組み合わせでも同様に受け入れ(ターツを構成できる牌の種類)でマイナス効果が現れます。
スジで牌を持つと受け入れが重複するため、結果として受け入れの枚数が減ってしまうのです。
手牌 |
ターツを構成できるツモ牌 |
||||||
(比較)
|
表を見れば一目瞭然でしょう。
の場合 ・の受け入れが重複しているために、合わせた結果の有効牌は減っています。
2-5とある場合、1の受け入れはペンチャンになるのであまりうれしくありません。2-5という持ち方は3引きで両面を狙うために2を残すという認識を持つべきです。ということは、1が薄い場合と
5が
赤の場合は、2の価値が下落します。5-8の8も同様です。
3-6、4-7に関してはそれぞれの牌の価値が高いので 序盤からスジで持っていることを気にすることはありません。しかし例のようなくっつきのイーシャンテンなどではスジで持つことが不利になります。
例 ドラ
切りとするのは損です。 と を両方残すとスジのマイナス効果が現れます。
条件なしであれば、例題は を切るのが正着です。
セオリー
スジで牌を持つと有効牌が重複するため結果として牌の受け入れ枚数は減る。
特に14とあるときの1、69とあるときの9は面子候補としてほとんど機能しないため、早く切るべきである。
最後に4つ離れた組み合わせについて。
1-5、2-6、3-7、4-8、5-9の5通りがあります。
かつてこれらの組み合わせは 中央の牌を引くとリャンカンができるので、大切にする傾向がありました。
例 ツモでリャンカンとなる
しかしこれは意味のない考え方で、有害でさえあります。
がなくても の受け入れはあります。
たとえば と比較した場合、 は受け入れ1種少ないのです。
から を切って失敗するのは を引いてきた時だけであり、
に特別な意味など何もありません。
4つ離れた組み合わせはリャンカンを形成することはあっても、
それが有利とは限らないということですね。
結論として、リャンカンの渡りなど全く気にする必要はありません。