ターツ理論(1)


1.基本牌理

ターツの評価項目は次の5点。

(1) 受け入れ枚数(面子を完成できる牌の枚数)

(2) 良形への変化(三面、両面、リャンカンなど)

(3) 打点(手役・ドラ絡み)
(4) 待ちになったときの出やすさ
(5) 山に残ってそうな枚数

今回は最も基本的な (1) (2) で評価を行います。
あと、第1章でも書いたターツの優劣は常識として知っておきましょう。

リャンメン > リャンカン >  カンチャン > ペンチャン

2.実際の比較

実際に面子オーバー(ターツオーバーの方が用語として正確だが、一般的にはこう呼ぶ)のイーシャンテンの牌姿を用いて比較をしてみます。

例1

ターツの公式により、ペンチャン を払う。

例2

これもリャンメン>カンチャンから、ピンズのカンチャンを払う。

ただし が有効牌になるように から切るのが手筋です。
カンチャンターツを落とす場合、好形変化を考えて外→内の順に切るべきケースが多い。ただし、危険度を考えて内→外の切り順にするべきときもあります。

三色やタンヤオを狙って を切るのは手を崩すうち方で「論外」と言わざるをえません。「この手は二面子・一雀頭があって残り二面子が必要、なら3つのターツのどれかが不要」と手牌構成を見ることが大切です。


例3

カンチャン同士で受け入れ枚数は同じなので、
ピンズとソーズの良形への変化で比較します。

  リャンカン変化 リャンメン以上変化 シャボ+カンチャン受け変化
ピンズ
ソーズ

比べればピンズのカンチャンの方が良い形になりやすいので、ソーズを払うのが正解です。

ソーズ のを払う順序はどちらでも良いでしょう。

危険度の高い から切るケースが多そうですが。


例4

カンチャン3種類の比較です。 最も優秀なのは 引き・ 引きで三面待ちになるマンズのカンチャンです。
ピンズとソーズの比較はソーズの方が両面になりにくいので

例4は 切りが牌理で考えられる正解となります。


例5

例5は両面ターツ3種類の比較です。 

結論から言うとこれは を落とす手です。

マンズの両面同士で の受け入れが重複しているために、
ソーズ両面を嫌うと4枚受け入れが減ってしまいます。

 

仮にソーズを嫌って首尾よくを引くと三面待ちになりますが、
それ考慮してもマンズ切りがアガリまでのスピードで勝ります。(根拠は計算で示せるが省略)
このようにターツの受け入れがかぶっていることを

「二度受け」「二度受けになっている」といい、一般的に効率が良くありません。

マンズはどちらを嫌っても大差ありませんが を引いたとき三色目が出るので

落としを模範解答とします。

もちろん 切りは最悪の一打。イーシャンテンに取ってもタンヤオは狙えるからです。


例6

例6で切り間違える人は少ないでしょうが、
これもマンズの 二度受けが受け入れを狭めています。 切りの一手ですね。

セオリー

受け入れが重複することを「二度受け」と呼ぶ。
一般的に二度受けは嫌ったほうが効率が良い。


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